おすすめ絵本コーナー
とっても大切なこと・・・
絵本の読み聞かせについて
幼児期にとても大切とされていること・・・それは絵本の読み聞かせです。
ここでは、3歳から6歳くらいまでのお子さんにぜひ読んであげてほしい絵本をいくつか紹介したいと思います。私自身、子供たちの幼いころに読んであげたものです。
受験対策としてではなく、お子様の心の成長を促したり、興味のはばをひろげたり、想像力を育てることにつながります。
美しい絵や文章に触れ、よい作品を味わうことは豊かな感性を養うことにつながります。
そして一番大切なのは、絵本を読んであげるお母さまやお父様も、読んでもらう子供たちも、共に楽しい時間を共有し、やさしい気持ちになってもらいたいことです。
もう文字が読めるお子さんにも、どうかお母様やお父様が声をだして読み聞かせてあげてほしいと思います。
そして、お気に入りの絵本をみつけたら何度でも読んであげてください。
よい絵本が子供たちの心の宝物になりますように。
わくわくしながら楽しく読めるメルヘン絵本
そらいろのたね 福音館こどものとも傑作集
中川李枝 文 大村百合子 絵
私の小学校時代、2年生の国語の教科書に掲載されていました。そらいろのたねから家が生えてくる不思議なお話にわくわくしたことをおぼえています。たくさんでてくる動物の絵もかわいい。みんなにいじわるをしたキツネは最後に・・・
ぐりとぐら 福音館こどものとも傑作集
中川李枝子 文 大村百合子 絵
同じく中川さん大村さんコンビの作品で、幼児絵本の定番中の定番です。かわいらしいシンプルな絵柄と韻を踏んだリズミカルな文章のこの絵本は、お父さまやお母さまの子供のころから愛されてきた作品です。挿絵の大村百合子さんは、ご結婚後、山脇百合子さんになりました。
おやすみわにのキラキラくん
福音館書店 カズコ・ストーン 作 乾侑美子 訳
わにの男の子アリゲーくんは、星のきれいな夜に空をながめていました。すると空の星がつながってわにの形になりました。星からできたわにのキラキラくんは、空から降りてきてアリゲーくんと遊びます。夜の風景の絵がとても美しい。私の三男の小さいときのお気に入り絵本でした。
わたしのワンピース
こぐま社 西巻茅子
空からふってきた真っ白い布。ミシンカタカタ、ミシンカタカタ、うさぎさんは素敵なワンピースをつくります。リズミカルな文と、かわいらしい絵が女の子に大人気の絵本です。娘によく読んであげました。これを読んでお洋服を作りたくなった女の子も多いはず。
動物がでてくるお話
ダンデライオン
福音館書店
ドン・フリーマン 作
アーサー・ビナード 訳
ある日、ライオンくんの家にパーティの招待状が届きます。おしゃれをして出かけようとしたライオンくんでしたが・・・ありのままの自分が一番自分らしいという事に気づいたライオンくん。子供たちが大きくなっても、そんなふうに思える自分でいてほしいです。
どろんこハリー 福音館書店
ジーン・ジオン 作
マーガレット・ブロイ・グレアム 絵
渡辺茂男 訳
ハリーという名前のゆかいな犬のお話。
お風呂のきらいなハリーは外へにげだします。思い切り遊んでどろだらけ・・・まっ黒に汚れてお家に帰ってもだれもハリーだと気づいてくれません。帰る場所のあるしあわせに気づくハリー。
家族の大切さを伝えてくれるほのぼのとしたお話です。
シリーズで、「うみべのハリー」、「ハリーのセーター」
があります。子どもたちに大人気の絵本です。
クリスマスに読みたい絵本
ちいさなもみのき 福音館書店
マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
バーバラ・クーニー 絵
上條由美子 訳
足の不自由な男の子は、外で遊ぶことができません。季節は冬。男の子は家にクリスマスツリーがくることを心待ちにしています。男の子のお父さんは、男の子のためにモミの木を家に運んでクリスマスの準備をします。寒い寒い北国のクリスマスの風景が、素朴な絵で描かれています。3つのクリスマスキャロルが楽譜つきで登場します。絵本の中では、子供たちがクリスマスツリーをかこんで歌いますクリスマスの季節に思い出してほしい、心の温かくなる絵本です。
ぐりとぐらのおきゃくさま
福音館こどものとも傑作集
中川李枝子 文 山脇百合子 絵
寒い雪の日。森の中でみつけた大きな足跡をたどっていくとそこは自分たちの家でした。玄関をあけると大きな長靴、金ボタンのついた赤いオーバー、さあ、突然やってきたお客様はいったい誰?
おなじみのぐりとぐらの絵本。クリスマスに読んであげたいわくわくするお話です。
こうさぎのクリスマス
福音館書店
松野正子 作
荻太郎 絵
二人だけで暮らすこうさぎの兄妹、ラビーとルビー。他の家はクリスマスツリーを飾ってみんな楽しそうですが、「うちにはサンタクロースなんかこないよ・・・」と、おにいさんのラビーはいいます。しかし、二人はお互いのために内緒でプレゼントを考えるのでした。家族の愛情、思いやりの心、感謝の心を教えてくれる素敵な物語です。最後にふたりに最高のプレゼントが届きます。
くりすますのおはなし
女子パウロ会
谷 真介 文 柿本幸造 絵
クリスマスというとサンタクロースにプレゼントを思いうかべる子供たちも多いと思いますが、イエスさまのご誕生という、本当のクリスマスの意味を知っていただくために読んであげたい絵本です。カトリック系、プロテスタント系などキリスト教の小学校を目指される方はぜひ読んでくださいね。わかりやすいお話ときれいな絵の作品です。
乗り物好きなお子さんに楽しい乗り物のお話
いたずらきかんしゃちゅうちゅう
福音館書店
バージニア・リー・バートン 作
村岡花子 訳
ちゅうちゅうというかわいい名前の機関車が主人公です。
ある日、同じ線路ばかり走っていることにたいくつしたちゅうちゅうが巻き起こすハラハラドキドキのお話です。乗り物好きの男の子はもちろん、女の子も楽しめる作品です。
はたらきもののじょせつしゃけいてぃ
福音館書店
バージニア・リー・バートン 作
石井桃子 訳
大雪の日。除雪車のケイティは大忙しで町中の道を除雪しいていきます。人のために役立つことの喜び、人のために頑張ることの大切さを教えてくれます。
大人になっても忘れない感動、心に残る名作絵本
ちいさいおうち 岩波書店
バージニア・リー・バートン 作 石井桃子 訳
こちらもバートンの作品です。田舎にあるちいさいお家のまわりがどんどん開発されて町になっていきます。にぎやかで便利になっていく一方で、美しい風景や景色もどんどん失われていきます・・・幼児期にぜひ読んであげて欲しい作品です。子供たちはこの作品をとおして何かを感じてくれるはずです。
葉っぱのフレディ 童話屋
レオ・バスカーリア 作 島田光雄 絵 みらいなな 訳
森繁久弥さんの朗読で有名になりました。大人向けといってもよいくらい深い内容の絵本です。幼児には難しいかもしれませんが、この絵本を読み聞かせた年長の男の子は、最後までじっと聞いていて、読み終わったとたん涙をうかべていました。子供なりの受け取り方で、深い感動があったのだと思います。いのちの大切さ、すばらしさ、ひとりひとりこの世に生まれてきた意味があること、そしてひとりひとりが大切な役目をもっていることなど・・・言葉だけではいいつくせない何かを感じる作品です。
ジオジオのかんむり
福音館書店 岸田衿子 作 中谷千代子 絵
ジオジオは年老いたライオンの王様。
キリンやシマウマを追いかけることもいやになり、だれかとゆっくり話をしてみたくなります。せっかく生んだ卵を全部死なせてしまったかわいそうな鳥がやってきます。そこでジオジオは、王様の権力の象徴である自分の冠を巣をつくる場所として提供してあげるのでした。力をふりかざすことをやめて、誰かのためになることが、こんなにも心を豊かにするものなのだということをジオジオは感じるのでした。やさしいジオジオの表情の絵が印象に残る、心あたたまる絵本です。
しろいうさぎとくろいうさぎ
福音館書店
ガース・ウィリアムズ 作 松岡享子 訳
かわいい2匹のうさぎのストーリーです。お互いを思う心、かけがえのないパートナーと一緒に生きる幸せを動物の世界でかわいらしく描かれた作品です。美しいタッチで描かれたのうさぎの豊かな表情にいやされます。私の長女が小さいときによく読んであげていました。大人が読んでも素敵な絵本です。
100万回生きたねこ
講談社 佐野洋子 作
内容は深く、大人の方にもぜひ読んでいただきたい絵本です。ストーリーはわかりやすく、子供たちもすんなりと入ってゆけます。子供たちの心に大切なものを残してくれる作品です。文章のリズムもよく、読みやすい作品です。最後は思わず涙がでそうになります・・・
やさしいライオン
フレーベル館 やなせたかし作
アンパンマンでおなじみのやなせたかしさんの作品。犬の母親に育てられるライオンのお話が、やなせさん独特のユーモラスな絵で描かれています。最後は思わず泣いてしまいました。悲しく、美しいお話です。
お母さまのための絵本
かみさまからのおくりもの
こぐま社 樋口通子 作
赤ちゃんはみんなひとりひとり、かみさまからすばらしいプレゼントをもらってこの世に生まれてきます・・・育児に行き詰まったときや悩んだとき・・・この絵本はお母様にぜひご自分のために読んでほしいと思います。生まれてくれてありがとう・・・きっとやさしい気持ちに包まれることと思います。
読んだあと、少しだけおにいさんおねえさんになれそう
とんことり
福音館こどものとも傑作集
筒井頼子 作 林 明子 絵
引っ越してきたばかりで誰もお友達がいない・・・さびしくしていた女の子のところにある日不思議な花束が届きました。知らないお友達との初めてのコミュニケーションは、自分自身の成長でもあります。
はじめてのおつかい
福音館こどものとも傑作集
筒井頼子 作 林明子 絵
小さな女の子が初めてひとりでおつかいにいきます。ドキドキしながら、出発。さあ、無事におつかいはできるでしょうか。子供たちの自立心をたかめ、楽しく読める作品です。
いもうとのにゅういん
福音館こどものとも傑作集
筒井頼子 作 林明子 絵
同じく、筒井さん、林さんコンビの作品です。
小さい妹はちょっぴりわがままで、お姉さんの私はいつもがまんしてばかり・・・そんなある日、妹が入院することになってしまいました。私にできることはなんだろう・・・妹の入院をきっかけに、女の子がひとまわりお姉さんに成長するストーリー。
筒井さん林さんコンビのの作品には、子供の精神的成長をテーマにしたものが多いですね。
こんとあき
福音館書店 林明子 作
かわいいきつねのぬいぐるみ、名前はこん。こんは、あきが赤ちゃんの時からずっと一緒の大切なお友達です。ある日二人はおばあちゃんの家までの大冒険にでかけますが・・・子供たちの身近な世界をモチーフにした心温まるお話です。少し長いお話ですが、子供たちは夢中でひきこまれるようです。お母さまたちにもファンが多い名作絵本です。
林さんの描かれる幼い女の子の絵は本当にかわいいです。
昔の日本を舞台にした絵本
ちいさなたいこ
福音館書店 松岡享子 作 秋野不矩 絵
やさしいおじいさんとおばあさんが大切に育てた大きな大きなかぼちゃ。ある日そのかぼちゃの中から、楽しそうな歌声がきこえてきます。ほのぼのとした日本の民話調作品です。
ぬくぬく 福音館書店 天野祐吉 作 梶山俊夫 絵
こちらも日本の民話風の作品で、冬の季節に読んでみたいお話です。こわいけれども憎めない、妖怪のぬくぬくに、どこかで会えそうな気持ちになります。定番昔話もよいですが、こうした作品も子供たちを楽しませ、感性を豊かにしてくれると思います。
モチモチの木
岩崎書店 斎藤隆介 作 滝平次郎 絵
美しい切り絵で表現された名作です。小学生以上が対象ですが、年長さんくらいから読んであげてもよさそうです。
弱虫の男の子がやさしいおじいさんと暮らす家のそばに立つモチモチの木。印象深いタイトルのこの絵本は、本当の勇気とは何か、本当のやさしさとは何かを静かに語りかけてくれる作品です。今の子供たちに足りない何かを教えてくれることでしょう。年長さんの男の子にお勧めです。
子供たちにおなじみ外国の民話絵本
おおきなかぶ 福音館書店
A・トルストイ 再話 内田 莉莎子 訳 佐藤忠良 絵
幼稚園や保育園の劇などでもおなじみのロシアの民話です。次々とあらわれる動物の仲間、何度もくりかえされるお決まりの言葉が子供たちを楽しませる作品です。何度も読んで暗記してしまうお子さんもいるようです。
三びきのやぎのがらがらどん
福音館書店
北欧民話 マーシャ・ブラウン 絵 瀬田貞二 訳
こちらも有名な北欧の民話です。小さいやぎ、中くらいのやぎ、大きなやぎ、みんな名前はがらがらどん。3匹のやぎが橋を渡ろうとするたび、怪物トロルが邪魔をします・・・
最後に大きなやぎのがらがらどんがトロルをたおしてしまいます。
ドキドキしながら読める絵本です。
勇気とやさしさを教えてくれるさかなのお話
スイミー 好学社
レオ・レオニ 作
谷川俊太郎 訳
小さなかしこいさかなのはなし。小さな赤いさかなの兄弟の中でひとりだけ真っ黒なスイミー。海のあばれもの、大きなマグロがやってきて兄弟たちは飲み込まれてしまいますが・・・
スイミーは考えます。おそろしいマグロを追い出す方法を。みんなで力を合わせることのすばらしさと勇気を教えてくれる作品です。
にじいろのさかな 講談社
マーカス・フィスター 作・絵
谷川俊太郎 訳
きれいなかがやくうろこを持った世界で一番美しいさかなは、いつもひとりぼっち。さびしくてしかたのないにじいろのさかなは、自分のきれいなうろこを他の魚たちに1枚ずつあげていくことになりますが・・・
本当の幸せの意味を考えさせられる絵本です。
※また、これからも随時、紹介してまいります。